日々、学校の教育現場で支給されたタブレット端末を用いて、授業や校務にあたっています。そこで発生する課題に対し、インストールされているGoogleのツールを駆使して立ち向かう必要があります。しかしながら、その都度使い方を調べたり、実際にアプリを試行錯誤しながら使ってみたりしているのが現状です。このまま、実地訓練的にスキルアップを図るのも手ですが、一度体系的に学習し直して、全体的なスキルの底上げをしたいと考えました。そこで目を付けたのが、Google教育認定者資格です。
Google Workspace for Education のサイトを見ればくわしい説明がありますが、概略をひとまとめしようと思い、以下に整理してみました。
Google教育者認定資格とは
Google自体が提供する教育者向けの資格で、この資格を取得することで世界標準の教育ツールを使いこなせる証明となり、授業や校務遂行の上でのICT活用スキルの向上を図ることができます。資格はレベルに応じていくつかの種類があります。具体的には以下の通りです。
- 認定教育者レベル1
- 認定教育者レベル2
- 認定トレーナー
- 認定イノベーター
それぞれの資格について、まとめていきます。
認定教育者レベル1
認定教育者レベル1を取得すると、Googleが教育機関向けに提供しているグループウェア、「Google Workspace for Education」に関するスキルと専門知識を有していることを証明できます。具体的なツールは、
- Google Meet
- Gmail
- Google Classroom
- カレンダー
- ドライブ
- フォーム
- ドキュメント ほか
これらのツールを用いて、生徒とリアルタイムで授業を行えるのがレベル1に相当します。
資格を取得するためには、認定試験に合格する必要があります。試験はWeb受験で、
- 資格の有効期限は3年間
- 受験料は$10
- 試験時間は180分
- 試験を受けるには、最新バージョンのChromeと正常に動作するウェブカメラが必要
です。試験問題は試験の秘密保持契約があるために知ることはできませんが、Googleが準備してくれいる基礎トレーニングコースを受講してサンプル問題に挑戦することで、スキルの習得と受験の準備に役立てることができます。
また、試験に合格できなかった場合、次に受験するためには回数に応じたインターバルを空けなければなりません。しっかり準備して臨む必要があります。
認定教育者レベル2
認定教育者レベル 2 を取得すると、Google Workspace for Educationに関する専門知識と導入のための高度な専門知識を有していることを証明できます。認定教育者レベル1の有資格者で、日ごろから授業で Google のツールを使いこなしている場合は、レベル2取得にチャレンジしてステップアップを図ることで、高度なスキルによって教育内容をより充実させ、きめ細かな対応が可能となります。
資格を取得するためには、レベル1同様に認定試験に合格する必要があります。試験はWeb受験で、
- 資格の有効期限は3年間
- 受験料は$25
- 試験時間は180分
- 試験を受けるには、最新バージョンのChromeと正常に動作するウェブカメラが必要
です。レベル2の受験については、上級トレーニングコースを受講してサンプル問題に挑戦することで、スキルの習得と受験の準備に役立てることができます。
レベル2もレベル1同様、試験に合格できなかった場合、次に受験するためには回数に応じたインターバルを空けなければなりません。
認定トレーナー
認定教育者の他に、教育者の専門能力開発と生徒の意欲向上のために構築された各種プログラムが用意されています。その一つに「認定トレーナー」があります。認定トレーナーはトレーナーという名の通り、Google for Education サービスの活用方法を教師に教え、授業の効率化、生徒の学習成果の向上、リーダーシップスキルの養成を支援します。
認定トレーナーとなる手順は以下の通りです。
- トレーナーコースを履修する。
- トレーナースキルの理解度テストに合格する。
- 認定教育者レベル1およびレベル2を取得する。
- トレーナー申し込み用動画(自己紹介と指導スタイルの紹介を兼ねた3分間の動画)する。
ただし、こちらはステータスを維持するために以下の条件があります。
- 年間 12 回以上のトレーニング / コーチング講習を実施し、そのレポートを提出する。
- Google のトレーナー コミュニティとアイデアやリソースを共有する。
- サービス アップデートに伴う年次理解度テストを受けるなどして継続意思を示す。
なかなかの条件が課されています。
認定イノベーター
もう一つのプログラムに「認定イノベーター」があります。認定イノベーターはテクノロジーを活用して、教育上の重要な課題の解決に取り組み、教育改革を行っていきます。
認定イノベーターになる手順は以下の通りです。
- 出席可能な地域のアカデミーを見つける(3日間の日程です)。
- 上級トレーニング コースを受講して Google 認定教育者レベル 2 の試験に合格する。
- 解決に取り組みたい教育関連の課題を特定し、動画にまとめる。
- 期限までに申し込みを完了させる。
また、認定を受けた年度以降も活動を継続するためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 影響力のあるイノベーション プロジェクトに対する取り組みを継続する。
- 教育改革を実現するため、Google テクノロジーの導入を促進させる影響力を築く。
- Google プログラムのリーダーとなり、学校や教育機関でイノベーションと変革を推進する。
ざっくりとした情報ですが、こちらもそれなりの実績を築く必要があります。
今後の展望
まずは基礎コースを受講して準備をしたうえで、めざせ認定教育者レベル1取得!
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