生徒会選挙を電子投票化(第1回)

 学校生活の大きなイベントの一つに「生徒会選挙」があります。学校のリーダー決めに、立候補を考えている生徒はソワソワしているでしょう。また、自分はでないよ、という生徒も、だれが立候補して誰が選ばれるか、気になるところでしょう。

 そんな中、大変なのが裏方の仕事である集計作業です。1票が勝敗を分ける大事な作業で、慎重に進める必要があるものの、全校生徒の投票用紙を数えて、念のため数えなおしたら合わない。やり直し。と教員、生徒共に大きな負担になります。

 そこで、GIGAスクール構想で配備されたPC端末を利用した電子投票の方法を解説します。なお、電子投票にはGoogleのアプリであるGoogle FormsとGoogle Classroomを使用します。また、生徒一人ひとりにGoogleアカウントが与えられている状態を想定しています。

 長くなるので、全3回に分けてまとめていきます。

  • Google Formsで投票フォームを作成する。(今回)
  • Google Classroomで投票用のグループを作成する。
  • Google Formsで作成した投票フォームを配布し、投票を行う。

投票の設定

 生徒会選挙と言っても、学校ごとに決め方や人数が異なっています。今回は以下の設定であると仮定して、投票フォームの作成方法を説明していきます。

  • 生徒会長1名、生徒会副会長2名、書記2名を選出する。
  • 各役職ごとに立候補者の中から得票数の多い順に当選とする。
  • 当選人数枠と立候補者数が等しい場合、信任投票を行い、過半数の票を獲得した場合に当選とする。

手順1 投票フォームを作成する。

 まずはGoogle Formsで投票フォームを作成します。 Google Forms はwebアンケート等に使われますが、その機能を応用します。

Google 検索画面右上のGoogleアプリのアイコンをクリックします。※画面の赤丸部分
アプリの中からFormsを探してクリックします。
新しいフォームを作成から「空白」を選びます。
無題のフォームにタイトル、フォームの説明に説明文を入力します。
サンプルとして、このように入力してみました。
無題の質問というところに最初の投票項目をつくります。
設定として生徒会長に2名が立候補し、その中から1名を選ぶという形です。その場合、右上のドロップダウンリストより”ラジオボタン”(複数の中から1つを選ぶ場合はこれ)を選択します。また右下の設定アイコン(・が縦に3つ並んだアイコン)をクリックし、”説明”をチェックします。
各項目に役職名や説明文を記入します。今回は候補者が2名なので、質問を追加して2名分の投票ボタンをつくります。画像を追加して候補者の写真や、選挙ポスターの画像を載せたりもできます。 必須をオンにすると必ず一人を選ばなければならなくなり、オフのままだと選ばなくても先に進める設定となります。
続いて副会長を選ぶ質問を作るため画像赤丸のセクションを追加をクリックします。無題のセクションという文章は消して、空欄にしておきます。
セクションに質問を作るため画像赤丸の質問を追加をクリックします。
設定として副会長の2名の枠に2名が立候補し、それぞれに対して信任投票を行うという形です。その場合、右上のドロップダウンリストより”チェックボタン”(複数の中からいくつかを選ぶ場合はこれ)を選択します。また右下の設定アイコン(・が縦に3つ並んだアイコン)をクリックし、”説明”をチェックします。 そして、前のセクションと同様に、役職名・説明・候補者を記入していきます。
最後に書記の投票用の質問を作ります。これまでと同様に、セクションを追加し、質問を追加します。設定として書記の当選枠2名に4名が立候補し、獲得票数の上位2名が当選という形です。ここで、投票は4名の中からふさわしいと思う2名を選ぶようになっているとします。その場合は形式を”チェックボタン”にする必要がありますが、このままでは何人でもチェックできるようになってしまいます。そこで、右下の設定アイコンから”回答の検証”にチェックを入れます。※1人を選ぶときは”ラジオボタン”にします。
ドロップリストより”選択する個数”を選び、個数に”2”を入力します。さらにカスタムのエラーのテキストに”選択数に誤りがあります。ふさわしいと思う2名を選んでください。”と入力すると、誤った選択数のまま次へ進もうとすると、このエラーメッセージを表示できます。

手順2 設定を変更する

 質問フォームは完成しましたが、このままでは投票者は何度も投票ができる状態です。そのため、一部設定を変更する必要があります。

質問フォームの1番上の設定をクリックします。
設定ー回答の”回答を1回に制限する”の有効にします。ひとつ上の”回答の編集を許可する”を有効にすると、回答送信後に再度選びなおすことができますが、こちらは必要に応じて。
こにらはお好みですが、設定ープレゼンテーションの”進行状況バーを表示”を有効にすると回答時に進行状況がバーで表示されるようになります。”確認メッセージ”は送信が完了したあとに表示するメッセージを任意に設定できます。気をつけなければならないのが”結果の概要を表示する”です。こちらは有効にしないようにしてください。投票者に結果が見えるようになってしまいます。

手順3 プレビューを確認する

 最後に、投票フォームが投票者にどのように見えるか、選択の制限がうまくできているかを確認します。

右上の目の形のアイコン”プレビュー”をクリックします。
実際に回答をしてみて、うまく動くか確認します。

 次回は、実際に投票を行う際の手順を説明します。

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